医療関係のみなさまへ

68Ga-PSMA- PET検査について

PSMA(Prostate Specific Membrane Antigen)は、前立腺特異的膜抗原と呼ばれるタンパク質で前立腺の表面に存在します。腫瘍マーカーとして使われているPSAは前立腺細胞から血中に放出される分泌タンパクのことで、名前は似ていますが異なるものになります。
PSMAは「前立腺細胞」が「がん細胞」に変化すると100~1000倍に過剰発現するといわれています。68Ga-PSMA- PETではこの特性を利用して、PSMAに特異的に結合する放射性薬剤を投与することで、薬剤が前立腺がん細胞に集まりがんを描出することができます。

68Ga-PSMA- PET検査について

68Ga-PSMA- PETは高い感度と特異度により、従来のMRI、CT、FDG-PET、骨シンチで同定困難な前立腺がんでも検出することができます。

PET撮像施設認証

68Ga-PSMA(2024.4.1)

PET撮像施設認証

18F-FDG(2024.1.17)

精度、感度、特異度

参考文献:Prostate-specific membrane antigen PET-CT in patients with high-risk prostate cancer before curative-intent surgery or radiotherapy (proPSMA): a prospective,randomised,multicentre study

また術後の再発診断にも有効です。PSAが上昇傾向だが、CTやMRI、骨シンチで病変が確認できないといった場合は、PSMA-PETが有効な事があります。

PSMA-PET

2023/03 ダビンチにて前立腺全摘(術後PSAは0.021)
2024/03 PSAが0.516と上昇傾向
2024/04 PSMA-PETで右内腸骨リンパ節に集積

生理的集積箇所として涙腺、唾液腺、肝臓、脾臓、小腸が挙げられます。
これはPSMAはがグルタミン酸の酵素として役割を持っており、前立腺以外のグルタミン酸を必要とする臓器にも発現するためです。また尿排泄により尿路系(腎臓、尿管、膀胱)にも集積がみられます。

PSMA-PET

検査スケジュール

月曜日、火曜日、木曜日、金曜日の15:00、15:30がPSMA-PET検査の対象日時になります。
PSMA-PET検査は保険適応がされていない検査になります。その為、自由診療という形になります。
検査料金は25万円(税別)になります。
詳しくはお問い合わせ下さい。

検査の流れ

① 検査の30分前までに来院をお願いします。
② 検査時間は約2時間です。
③ 食事制限・服薬制限はございません。
④ 検査当日は乳幼児との接触は控えて頂くようお願いいたします。
⑤ 半減期が短い薬剤になりますので、多少時間にゆとりを持ってご来院下さい。来院時間に遅れると検査が難しい場合があります。
⑥ 万が一、機器トラブル等により薬剤の合成や撮影が困難な場合は日程変更をお願いする事があります。予めご了承下さい。
⑦ 予め撮影済みのMRI検査データがあれば当日ご持参下さい。診断の参考になります。

PSMA-PET検査は放射性同位元素を使用して行う検査のため放射線被ばくがあります。1回の検査で約2.5mSv(シーベルト)の被ばく量になり、これにCT検査分の被ばく線量が加わります。この検査による急性の放射線障害の心配はありません。

撮影ご依頼時の流れ

01 ご予約
まずはお電話ください。
宇都宮セントラルクリニックPETセンター
直通電話 028-657-7306
02 情報共有
患者さまのお名前、電話番号、病名等の諸情報をお知らせください。
お打ち合わせの上、撮影日の決定をさせていただきます。
03 撮影
撮影日当日、患者さまにご来院いただき、撮影を行います。
保険証、紹介状を忘れずにお持ちください。
04 結果案内
撮影後一週間以内に、読影レポートと画像は下記の手法でお返し致します。
①Citrix XenApp
②CD(DICOM-VIEWER付属)
※Word形式をInternetExplorerまたはMicrosoft Edgeで開くと上手く表示出来ない場合があります。
Word形式を使用する場合はChromeかFirefoxでご利用下さい。
検査前の問診票になります。
予め記載して来院していただければ当日の受付案内がスムーズになりますので是非ご活用下さい。