医療関係のみなさまへ
当院の主な検査機器のご紹介:3Dマンモグラフィー(トモシンセシス)
3Dマンモグラフィー (トモシンセシス)について
次元の物体である乳房を2次元で撮影するのには、どうしても限界があります。
特に、乳腺濃度の高いデンスブレストの場合は、2次元マンモグラフィで撮影すると、乳腺組織も腫瘤も真っ白に写ってしまうため、正確な画像診断ができなくなる恐れがあります。
トモシンセシスは、X線管を50°回転させ、その間2°ごとに25回の低線量照射を行い撮影します。この広角での画像取得と高い空間的分解能により、優れた画像品質を可能にします。トモシンセシスは、乳房画像診断における感度と特異度を大いに改善させ、高い診断能力を実現します。
トモシンセシスの特長
新しい概念による撮影法
1回の撮影により得られた画像を再構成し、1mm感覚で表示可能。
日本人に多いとされている高密度乳腺にも有効。
検査時の痛みが軽減
従来では被写体をより薄くして撮影する必要がありましたが、本機種では断層画像を撮るために、圧迫が少なくなりました。
(A)
X線管の移動角度が広いほど、距離分離能(深さの分解能)が向上します。
距離分析能が悪いと、上下方向に位置する2つの円が1つの楕円に映ってしまいます
(B)
一方、距離分析能が高いと、きちんと2つの円を見分けて映します
画像の取得と処理
X腺管-25°~+25°の50°を動きながら 25回の低線量撮影をし25枚の画像rawdataを取得します。
*低線量PRIMEテクノロジーを採用 グリッド除去にて撮影することにより線量を30%OFFにし 散乱腺をソフトウェアにて除去します。
撮影中のdetector位置はX腺管に相対して動き無く常時0°の位置です。
当クリニックでは0°の位置で低線量2D撮影+トモシンセシスを採用しています。
*線量 トモシンセシスのみ ・・・ 1.5mGy
2Dのみ ・・・ 1.0mGyの トータル2.5mGy
比較画像
左図が従来の装置によるマンモグラフィー、右図がトモシンセシス(Tomosynthesis)画像。
トモシンセシス(Tomosynthesis)画像にて腫瘤陰影の指摘が容易にできる。
検査時圧迫
ですが 圧迫痛の感じ方は個々様々なりますので、ご了承下さい。
Volpara
日本人に多いとされる高濃度乳腺(デンスブレスト)に対してrawdataからピクセルごとに放射線吸収線量を算出し乳腺密度をBIRADSのA~Dの段階にて客観的に表示するソフトです。高濃度:C/Dとなりましたら 乳房エコー(ABVS:automated Brest volume scanner)のお勧めをしています。
3Dマンモグラフィー (トモシンセシス)の症例
3Dマンモグラフィー 検査の弱点
マンモグラフィは放射線を利用して検査するため、乳房内にシリコンやインプラント等を入れている場合は画像に影響する為、検査時に申し出をお願いしています。
検査の特性上、乳房を圧迫して検査するので、シリコンバック等の破裂の危険性もありますので、必ず申し出て下さい。
また授乳期や生理前など乳房が張っている時に検査を行うと、痛みを感じる事があります。
マンモグラフィ検診画像認定施設
当院のマンモグラフィ装置は、日本乳がん検診精度中央機構施設画像評価委員会で検診精度管理の線質・画質の基準を満たす施設として認定されています。また撮影者もマンモグラフィ認定技を取得した技師が対応しています。
撮影ご依頼時の流れ
- 01 ご予約
- まずはお電話ください。
宇都宮セントラルクリニック検査室
直通電話 028-657-7303
- 02 情報共有
- 患者さまのお名前、電話番号、病名等の諸情報をお知らせください。
お打ち合わせの上、撮影日の決定をさせていただきます。
- 03 撮影
- 撮影日当日、患者さまにご来院いただき、撮影を行います。
保険証、紹介状を忘れずにお持ちください。
- 04 結果案内
- 当日のうちにCD-Rもしくは、フィルムをお渡しいたします。読影レポートは撮影翌日、または翌々日にFAXもしくは郵送いたします。CITRIXをご契約されている施設には、検査直後に画像がアップロードされます。読影レポートは検査翌日、または翌々日にアップロードされます。