医療関係のみなさまへ

ロボット誘導型定位放射線治療機器と呼ばれ、線量集中性や位置補正、体への負担が軽減された優れた放射線治療機器です。
※定位放射線治療とは従来の放射線治療装置よりも高精度な位置決めにより病変の形状に合わせた照射をする事です。周辺の正常組織の被爆を減らし対象部位に多くの線量を照射します。

・対象病変は、脳腫瘍を初めとする頭蓋内病変、肺がん、原発性肝がん、前立腺がんなどがあります。
・広範囲の病変に対しては適応外になる事がありますが、ピンポイントの病変に対しては最も得意な治療機器です。
・治療時間は30~60分になり、入院の必要も無く外来通院での治療が可能です。

サイバーナイフ

多方向からの細いビームを照射する事で、治療部位への放射線線量集中性を高める事が可能になりました。これにより、回りの正常組織には少なく、腫瘍に対してより多くの放射線を当てる事が可能になります。

従来型

サイバーナイフ

当院は前立腺がんに対するサイバーナイフ体幹部定位放射線治療が実施できる施設です。

前立腺がんに対する定位放射線治療は、2016年4月より保険適応となった新しい放射線がん治療法です。
当院では2019年3月に前立腺がんに対するサイバーナイフ体幹部定位放射線治療の治療体制が整い、治療を実施しております。
サイバーナイフによる前立腺がんの放射線治療は、トモセラピーよりもさらに短い期間で治療が完了します。

現在、国公立のがんセンターや大学病院などを中心に、月曜~金曜日の5回/週、計40回前後の約2か月間の治療期間を要する放射線治療が行われています。海外では、米国中心に、1~2週間で済む定位放射線治療が行われ、治療効果・副作用も2カ月の治療と同程度であるとの結果が報告されています。
3年前から国内でも健康保険を使ってよい治療として認めていますが、定位照射では、照射回数が少ないため、特に精密な照射が要求されます。
サイバーナイフはロボットアームで1mm以下の精度で正確に狙うことができます。あらかじめ金マーカを前立腺内に留置して置き、照射中、金マーカを基準に狙いを合わせます。照射が正確に行われるようになり、副作用を減らす効果が期待できます。外来通院5回で済む定位放射線治療は、患者にとっても利便性の高い治療です。

サイバーナイフによる前立腺定位照射では、正確に放射線を前立腺に照射させるために、前処置として前立腺内に金マーカを3つ留置します。
サイバーナイフシステムは金マーカを自動認識し、前立腺の位置を正確に同定します。金マーカ留置は、当院が提携している医療機関の泌尿器科医師に依頼します。

治療機器による前立腺照射の違いの図

適応可能な条件があり、腫瘍サイズが15mm以上である事、腫瘍の位置が肺内の周辺部にある事、専用のX線透視装置で腫瘍を確認出来る事の3条件を満たした症例に適応可能。

①治療開始前
椎体を中心にCT撮影時のポジションに位置補正

②治療中(照射中)
腫瘍の直接位置合わせにより、ロボットアームで呼吸動を伴う腫瘍を追尾

肺がん自動追尾システム

従来型

従来のガンマナイフでは頭部をボルトで固定する必要があり、侵襲性が高い治療法でした。

矢印

サイバーナイフ

サイバーナイフはボルトで固定する必要が無く、シェルといった編み目状の固定具を患者毎に作成して治療を行っています。

「原発病巣が直径5㎝以下であり、転移病巣のない原発性肺がん、または原発性肝がん、及び3個以内で他病巣のない転移性肺がんまたは転移性肝がん、並びに脊髄動静脈奇形(頚部脊髄動静脈奇形を含む)」となっております。

01 ご予約

お電話にてご予約を承ります。
TEL:028-657-6700を押してください。 治療費用についてはお問い合わせください。


02 診察

専門医による診察を行います。現在の病変の範囲を特定する為に、画像診断を行う事があります。事前に検査を行っている場合は、その画像をお持ち下さい。検査終了後、今後の治療計画を立てていきます。

03 治療

放射線治療は高エネルギーの放射線を使用します。正確に病巣に放射線を当てる為に、固定具を作る事があります。1日あたりの治療時間は約1時間です。治療期間は約1週間です。病気の状態、転移の数によって長くかかる場合もあります。

04 効果測定

治療終了後にPET/CT等の画像診断にて効果の判定をします。