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当院代表佐藤俊彦のコラム ~コロナウイルス克服の道のりは遠い~

コロナウイルス克服の道のりは遠い

宇都宮セントラルクリニック 放射線科医 佐藤俊彦

皆様お元気でしょうか。

先日、CMCの会員様から従業員の家族でコロナ感染症が出たということでお問い合わせいただきました。ウイルスは私たちのカラダに侵入してくると増殖を開始しますが、抗体検査で陽性反応が出るには2週間程度かかるので、急性期の診断には意味がありません。また、PCR検査キットは政府がなかなか使わせてくれませんので、現状では医療機関で使える抗原検査が有効です。

エスプラインSARS-CoV-2といわれる製品です。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4544/tdnet/1827081/00.pdf

咽頭ぬぐい液での抗原陽性率は30%程度なので、陰性であることがコロナ感染を否定できるわけではありませんが、感度は100%と考えて良いようです。濃厚接触があってから発病するまでに2週間かかります。そのときに検査するかは医師の判断で自動的に決められますが、問題は不顕性感染の場合です。現在、感染が増えているのはこの不顕性感染者が、周りにウイルスをまいているスーパースプレッダーである可能性が高いわけです。このスーパースプレッダーに対しては、同様に抗原検査あるいはPCR検査を実施するわけですが、これも感度が低いので感染を止めることは困難です。抗体検査に関しては、集団免疫がどうなっているのかを評価する意味では有効ですが、急性期の診断には使えないので、薬剤の投与を検討するタイミングで行うのは意味がありません。PCR検査や抗原検査が、簡単にできる体制が重要です。いまは、その体制が十分ではないと思います。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200517-00178720/

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/?p=1#artList

 

現在の世界の状況は、武漢で発生したウイルスがヨーロッパや米国に飛び火して、スパイクタンパクのD型がG型に変異したことで、感染力や毒性が増したということです。ワクチン開発には武漢で発生したウイルスの本当の情報が必要ですが、それを中国政府は公開していません。したがって、今開発しているワクチンも現在中国政府が公開しているウイルス情報に基づいていますので、結果はどうなるのか分かりません。ファイザーが来年出す予定のワクチンがどういう結果であるのかが期待されるところです。

100年前に流行したスペイン風邪も第一波より第二波が深刻でした。現在の第二波は、欧米やブラジルで流行しているコロナウイルスです。この第二波は、この地域との航空機の往来が開始されると急速に世界中に蔓延してくると思います。いつ往来が再開されるのか・・・。少なくとも、この第二波が流行している地域での感染者数が減少しない限り無理だと思われます。したがって、この第二波が治まるまで私たちの生活は元には戻れません。

すべての経済活動も同様です。先日も、患者さんから病院に来るのは怖いというお話しをいただきました。いま、ワクチンが完成していない以上、ウイルス感染を避ける方法はないと思います。したがって、自分の身体を守るのは自分の免疫しか無いわけです。日本で流行しているウイルスは中国型よりも欧州型が多いとされています。この時点で封じ込めるためには、鎖国、そして自分の免疫に頼るしかないというわけですね。

家光が鎖国を実施したわけですが、これはポルトガルとの戦争を避けるためには非常に有効な手段でした。いまは、鎖国してもネットワークインフラの進歩でビジネスができないわけではありません。GAFAはさらに、今回のコロナ騒動で巨大な売り上げをたたき出しています。医療も同様で、今後はネットワークで医療を実施することが常識になり得ます。当院としても、遠隔診療をがんのセカンドオピニオンで、限定してサービス提供しておりますが、今後は一般診療や人間ドックの結果説明用のインフラとしてサービス提供していく予定です。

参考になる企業が、イギリスのバビロンヘルスケアや米国のDOCPALなどのサービスです。

Babylon Health UK

https://www.babylonhealth.com/

DocPal

https://docpal.fr/?fbclid=IwAR37dYcWMfPfinfsEyPXVzt5-_yqzGr54N-oLjHumWS3n4ylnqbZIw2urs0

 

さらに、その先の医療供給体制も考えなければなりません。今後、コロナウイルスの共存する社会では、患者さんは在宅とネット上にしかいなくなります。しかし、ネット診療は限界があるために画像診断センターや内視鏡検査センターとの連携が必須で、そこで確定診断された患者さんが病院での治療という流れになるはずです。ネット診療がその大きな役割を果たすだけでなく、私どものクリニックはそれらの皆様の迅速な検査データの提供センターになるべきと考えます。

またさらに、我々の3次元世界では人間の身体の健康が重要ですが、5次元世界では人間の魂とコンピューターのネットワークが実現し、アバターを乗り換えることも考えられます。当然、医療の役割はアバターの管理ということになりそうですね・・・

 

第三波がいつくるのか?そして、いつ終息するのか?2022年までは、このような状況が続き、この間に次の体制を構築するべきと考えております。