自治医大 パーキンソン病の遺伝子治療7年ぶりに再開
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宇都宮セントラルクリニック 理事・放射線科医 佐藤俊彦
GWも終わり、もうすぐ夏という、すがすがしい気候になってきました。
2010年から本格的にはじめたゴルフも、なんと4月25日にホールインワンを達成することができました。3000ラウンドに1回の確率らしいので、次に回ってくるのは60年後かな?そんな感じです。実は、この日は後半のショートホールもあわや?連続のホールインワンかと?いう感じのバーデイーでした。
先月は、マスターズで米国に行きましたが、GWはそんなわけで、スコッツデールおよびラスベガスにゴルフ合宿してきました。
スコッツデールは、アリゾナの砂漠に広がるオアシスで、西部劇の舞台のようなオールドタウンと大都会フェニックスに隣接した大人のリゾートです。
ゴルフ場は、かなり混んでいてどこも4人でないと回らせてくれません。アメリカ人やカナダ人のグループと回りましたが、おじいさんでもかなり飛ばすので、力が入ってしまいます。
TPC GCは、タイガーウッズがオーナーのゴルフ場ですが、2月にスタジアムが作られるトーナメントコースで、かなりレベルの高いゴルフ場でした。タイガーも、月に2度はラウンドに来るという話です。
http://www.mamejiten.com/golf/courses/50/22.html
スコッツデールのゴルフ場は、いずれも$300程度はするので、やはり高級ですが、ゴルフ場に集まってきているおじいさんたちはハッピーリタイアメントの人たちばかりでした。
もともとは、金融関係にいたと言う人たちが多く、やはり金融は効率よく資産形成できるのだと実感しました。
一方で、ラスベガスは、世紀の大戦 メイウェザー vs パッキャオの試合当日で、なんと一番高いチケットは$20000という話で、世界中からお金持ちがこの試合を見に来ていることがわかります。このあたりも、アメリカのプロスポーツのすごさを感じますね。
一方で、ラスベガスは、カジノからエンターテイメントへ変身を遂げつつありました。
カジノホテルのシーザースが、倒産したわけですが、これはサンズやMGMとは異なり、マカオのカジノ進出に失敗したからと報道されています。
つまり、大金をかけてカジノに興じるほどの金持ちはアメリカにはおらず、本当にバルブなのはマカオ=中国なんだと感じます。
http://jp.wsj.com/articles/SB11258286719794574597104580400893095972612
シルクドソレイユをはじめとするあらゆるジャンルのエンターテイメントがラスベガスには集結しており、ショーをみて、プールに入り、SPAで休んで、豪華なホテルに宿泊するのが今のアメリカ人の遊び方といっておりました。
ARIAというホテルだったのですが、レストランがものすごく充実していて、プールも大きく、MGMグループでカジノはおまけという感じの快適なホテルでした。
https://goo.gl/ZIFUXK
ゴルフ場は、スッコツデールよりも涼しくて、お客もがらがらですごくいいところでした。
バリハイがお勧めでした。ホテルから、タクシーで10分くらいのところばかりです。
そんなわけで、命の洗濯ができたGWでした・・・
いよいよ、7年ぶりに遺伝子治療を再開しました。
自治医大の村松先生との共同研究でやっている治療ですが、当院で合成したFMT-PETでパーキンソン病を診断し、酵素欠損を確認したところで、AADCという酵素を発現する遺伝子をAAVというウィルスベクター経由で導入するものです。
すでに、アメリカ製のベクターで6例実施しておりますが、今回は国産ベクターを用いて、メイドインジャパンの製品での治験です。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20150421/1936488
うれしいことに、1例目の患者さんは無事に手術を終了し、2例目をまもなく実施する予定になっています。この画期的治療法で、多くの患者さんの治療が成功すればいいと願うばかりです。
また、今後は、AADC欠損症のお子さんへの治療も開始される許可が下りましたので、実施する方向で準備しています。
治療法がない病気ですので、そのまま見殺しにするしか今までの治療ではなかったのですが、村松教授が台湾の家族に対して実施した成績があるので、同様にうまくいくと期待しています。
http://www.nanbyou.or.jp/entry/615
https://www.jichi.ac.jp/graduate_m/news/2012/file/20120713.pdf
皆さんの中には、遺伝子治療とIPS細胞はまったく異なるものと思われている方が多いのではないでしょうか。実は、遺伝子治療は、生体内に投与して、治療用の遺伝子を組み入れることですが、IPS細胞は、体外に細胞を取り出し、そこに遺伝子組み換えを実施して細胞の初期化を実施するものです。したがって、遺伝子操作を体内で実施するか?体外で実施するかの違いはありますが、ほぼ同様のことと理解していいと思います。
遺伝子治療のいいところは、遺伝子が長期間容易に保管できるということです。細胞は生かせておかなければなりませんが、遺伝子は凍らせておけば大丈夫で、必要なときに解凍して使えます。
量産体制も、確立されつつありますので、おそらくIPSよりも有効と考えています。
IPSでは、癌化が必須なんですが、この副作用もありません。
今後、村松先生が実施しようとしている、ALSおよびアルツハイマー病の遺伝子治療も、ご一緒することになっています。ますます期待される分野の研究がまた開始されました。
遺伝子治療のインフラを整備するために設立された遺伝子治療研究所では、寄付も受け付けておりますので、ぜひ、よろしくお願いいたします。
https://www.genetherapy-ri.com/donation/consider
4月22日発売の新刊“がんになった医者が書いた あなたのがんは‘これ’で9割防げる がんはステージ0で見つけて、未病で治す”は、県内の書店で平積みにされておりますので、ぜひお買い求めいただければ幸いです。
http://goo.gl/SZCeuH
がんジャンルの月間ランキングでは、おかげさまで1位になることができました。
http://honto.jp/ranking/gr/bestseller_1101_1201_011_029006080400.html?dispTy=1&tbty=1&tpcl=4
先日、宇都宮の出版記念講演会では、多数の方にご来場いただき、その後の医療相談では深刻ないろいろなご相談をお受けしましたが、やはり治療困難な方ほど、ステージ0で見つかれば助かるのにな?と実感した次第です。
画像診断で見つかるのは、ステージ1のがんですが、ステージ0は、テロメスキャンで見つけます。
http://www.oncolys.com/jp/pipeline/obp-401.html
当院のメデイカル倶楽部のメンバーさまには、これらの新しい健診をお勧めしています。
ぜひ、これを機会にご入会をご検討いただければ幸いです。
https://ucc.or.jp/cmc/admission.html