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『福島原発事故「2015年問題」の真実』上梓のご挨拶

『福島原発事故「2015年問題」の真実』上梓のご挨拶
宇都宮セントラルクリニック 放射線科医 佐藤俊彦
 
いつもお世話になっております。
今年も、梅雨に入りましたが、晴れ間が多く清々しい毎日を過ごしております。
宇都宮セントラルクリニックの女性検診センターの造築工事も開始され、東武建設の皆様と渡辺有規設計事務所の皆さんにお世話になって、次世代のブレストイメージングセンターを構築できればと思っております。
それに先立ちまして、トモシンセシスによる“痛くないマンモグラフィ検診”とPEMという新しい乳房専用PET装置を導入して稼働しております。
次世代ブレスト画像診断センターには、不可欠の診断装置です。
乳腺の専門医も2名来ていただいております。
毎週木曜日と土曜日の外来を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

 
先月、『福島原発事故「2015年問題」の真実』を上梓させていただきました。
いろいろな方から、コメントをいただきました。
私の尊敬する原田武夫先生の書評もありますので、ぜひお聞きください。
福島県の吾妻さんというジャーナリストの告発ですが、
<ジャーナリストが告発>
ウナギの「産地偽装」は中国産だけではなかった――。天然モノは言うに及ばず、養殖用の稚魚も不漁続きで、値段が高騰。「今年は1キロ200万円前後になっている」(漁業関係者)というから、尋常じゃない。
養殖ウナギの価格が上がり、もともと捕獲量が少なく貴重だった天然ウナギとの差が縮まってきた。おかげで、天然ウナギの需要が高まるという“逆転現象”も起きている。
そんな中、福島県産のウナギが他県産として偽装され、全国に流通しているというのだ。事故原発のある浜通り地方を流れる「夏井川産」のウナギだ。
福島県が4~5月に行った検査では、いわき市沖で取れたヒラメ、アイナメ、メバルなど複数の魚から基準値(100ベクレル/キロ)を超えるセシウムが検出されている。近くを流れる「夏井川」の魚も汚染されていておかしくない。
 福島県在住で食問題に詳しいジャーナリストの吾妻博勝氏が言う。
「汚染されているのは海水魚だけではありません。夏井川は、原発事故直後に避難指示の出た田村市などを通っています。阿武隈川水系ではイワナ、ヤマメから基準値超えのセシウムが検出されているため、同水系の全魚種休漁が打ち出されている。しかし、夏井川の漁協は全魚種の釣りを承認しています。そもそもウナギは、放流しないため、漁業権がない。趣味でやっている漁師がいっぱいいます。彼らも安全性に不安を持っていますから、地元では食べないし、小遣い稼ぎとして卸業者に流しています。それが天然モノを売り物にしている店や高級料亭に、千葉県産や利根川産、四万十川産として出回っている。偽装の実態は、漁協も店側も知らないのです」
ほかにも、相馬市沖のズワイガニは日本海の業者に流れている。「業者が買い取ったあと、全国のどこに流しているかは分からない」(吾妻氏)という。安心して食べられる魚介類はないのか。
 
このような形で、確実に内部被ばくは広がっていくし、止めることはできないのだろうと思います。
このような現実を踏まえて、我々は生活していかなければなりません。
ぜひ、対策の一助となればと思いますので、ご一読いただければ幸いです。
 
話題はかわりまして、“遺伝子組み換え小麦”の記事が出ていました。
http://www.bloomberg.com/news/2013-05-29/monsanto-modified-wheat-unapproved-by-usda-found-in-oregon-field.html
米国オレゴン州の小麦畑で、米政府が認可していない、遺伝子組み替えの小麦が発芽しているのが見つかった。問題の小麦は、種子開発の世界最大手企業モンサントが、1989年から05年までオレゴンの畑で試験的に栽培していたもので、遺伝子組み替えによって、同社の除草剤「ラウンドアップ」をかけても枯れない「除草剤抵抗性」を付与された「ラウンドアップ・レディ」と名づけられた品種だ。この手の作物は、除草剤を空中散布しても雑草だけ枯れて作物自体が枯れずに育成するので、農家にとって栽培がしやすくなる。
だが、同品種の試験途上の04年、世界の多くの国が、この種の小麦の輸入を好まないことが判明し、モンサントは開発を打ち切った。米国を含め、世界の国々の中で、遺伝子組み替えの小麦を認可している国は、まだ一つもない。問題の小麦は05年に試験栽培を打ち切り、それから8年以上が経った。だが今春、オレゴンの小麦農家が、休耕地の雑草を枯らすために除草剤をまいたところ、枯れずに生え残っている小麦があることを見つけた。その農家は不審
に思ってこの小麦を州立大学に持ち込んで検査したところ、未認可のモンサントの遺伝子組み替え小麦であることがわかった。何らかの理由で、8年前に栽培をやめた品種が自生していた。
今回見つかったのは実る前の成長中の小麦であり、米国から輸出された小麦粉の中に未認可の遺伝子組み替え品が混入していたのではない。しかし、オレゴンの一部の小麦畑で8年前からの遺伝子組み替え品が自生していたことが確認された以上、休耕地でなく小麦を栽培している畑にも自生した組み替え品がわずかでも混じって生えて収穫され、世界に輸出されてきた可能性がある。オレゴン州の小麦の90%は米国外に輸出されている。
日本は、メキシコに次いで、米国産小麦の輸入が多い国だ。5月30日、日本政府はオレゴン州の小麦である「軟質白小麦」などの米国からの輸入を禁じる措置をとった。韓国や中国、台湾なども、輸入禁止措置を採ったか検討している。日本が米国からの輸入を禁止した軟質白小麦は、麺類やクッキーなどの原料になる小麦粉で、日本は米国の代わりにカナダ、フランス、豪州などから小麦を輸入している遺伝子組み替えは、小麦において許可されていないものの、大豆やトウモロコシ、綿花などで許可され、大々的に導入されている。米国産の大豆の93%、
トウモロコシの88%が遺伝子組み替え品だ。世界的に、遺伝子組み替え種子の90%はモンサントの製品だ。遺伝子組み替え品は、食品としての安全性が確立していない。事実上、全人
類を対象に人体実験の最中といえる。モンサントや、その息のかかった「専門家」や政府筋の人々は「安全だ」と言うが、その宣言は、モンサントのロビー活動の結果であるという疑いをぬぐえない(除草剤抵抗小麦は、枯れないというだけで、除草剤をたっぷりかけられている。殺虫剤をかけても死なないゴキブリを粉にして焼いたクッキーを食べるイメージだ)。最近、欧米をはじめとする世界の52カ国436都市で、モンサントの遺伝子組み替え種子の使用に反対する市民団体のデモや集会が開かれている。特に欧州人が強く反対している。
オレゴンでの発見は、世界中で遺伝子組み替え反対デモが行われた直後の、モンサントにとって非常に悪いタイミングで起きた。モンサントはすでに昨年、欧州で、各国の農家に遺伝子組み替え品の作付けを勧誘したり、遺伝子組み替え品を阻止する各国政府と裁判で争ったりする従来の営業戦略を、費用対効果の面で引き合わないと結論づけ、売り込みをあきらめている(遺伝子組み替え作物は欧州で、トウモロコシを中心に、スペイン、ポルトガル、チェコなどで栽培されている)。欧州では、BASFやバイエルなども遺伝子組み替え作物の研究をしてきたが、いずれも昨年、開発を縮小する方向に動き出している。欧州での、遺伝子組み替え食品をめぐる市民運動とモンサントなどとの闘いは、市民運動の勝利になっている。(田中宇)
 
このように、モンサントが作った遺伝子組み換え食品が、安全性も確認されずに世界にばら撒かれている現実は、放射能汚染食品をばらまいている日本のようです。
TPPにより、米国の遺伝子組み換え食品も入ってくると思われるし、日本から放射能汚染食品の輸出も始まる勢いを感じます。
 
このほかに、モンサントが作ったものに、枯葉剤があります。
ベトナム、特に、旧南ベトナム近郊のジャングルに撒かれ、ダイオキシンが主成分であるために、半永久的に土壌汚染が続く中、30代でのがん患者の急増をみているのがいまのベトナムです。
キャピタルメデイカ ベトナムと一緒に仕事をさせていただくチャンスがあり、ホーチミンのホンドック病院を訪れた時にそんな話を聞きました。
“沈黙の春を生きて”“http://www.amazon.co.jp/%E6%B2%88%E9%BB%99%E3%81%AE%E6%98%A5%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%A6-DVD-%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E6%98%A0%E7%94%BB/dp/B007RSUTKYという映画がありますが、これには枯葉剤のこと、奇形児のこと、ガンのこと、奇病のこといろいろ出ています。
坂田監督のインタビューもご覧ください。http://kansai.pia.co.jp/interview/cinema/2011-12/chinmokunoharu.html
 
また、虎ノ門の野口記念インターナショナル画像診断クリニックで診療をしていると、外国人、特に中国人やベトナム人のがん患者の来院が増えており、影響を見過ごすことができません。
 
また、乳がんが増えている原因に米国産牛肉と環境ホルモンの問題があります。
米国産牛肉は、早く出荷できるように、早熟薬として“エストラジオール”を使用します。これは国産牛肉の約600倍の含有量です。環境ホルモンに関しては、農薬や殺虫剤、カップ麺のカップの可塑剤に主に含まれますが、いずれも女性ホルモン様の作用を示しますので、女性ホルモンの接種過多で,乳がんが増えているとされています。
こんな環境下で生活していかなければなりませんので、乳がんの予防はありえません。したがって、早期発見しか、対処方法はないわけです。
ここに乳がん検診の重要なポイントがあるのです。
 
食の安全に関しては、何世代にもわたって影響が出ることなので、注意が必要ですし、食品の流通に関しては、放射線チェックの体制を実施するべきと考えます。
特に、若い世代の食するものは、露地物は使わないなどの工夫も必要かもしれません。
 
アンジェリーナジョリーのBRCA遺伝子異常に関して、次回はご説明していこうと思います。
 
原田武夫さんによる書評のボイスファイルがこちらになります。




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