医療関係のみなさまへ

膝関節系

高齢者は股関節変形している事が多く、可動域が制限されている事も多々見かけます。
また、膝関節や足関節は、スポーツ外傷で障害を受けやすい部位であり、前十字靱帯(ACL)損傷や半月板損傷の診断にはMRI検査が非常に有効です。
《主な症状》
・歩行時の股関節痛
 変形性股関節症
・膝の屈曲時の痛み
 ラックマンテストやピボットシフトテスト陽性
・足関節痛
 距腓靱帯損傷の有無 等

 


 

自転車走行中に転倒。その後から続く痛み。原因精査のためMRI。
外側半月板断裂は円板状半月を呈しており、円板状半月全体に、内部に信号上昇があり、断裂急性期~亜急性期の所見で今回の受傷機転によるものと考えられる。

 

【主訴】
左膝痛

【レントゲン】
骨折、脱臼、関節裂隙狭小化などの異常なし

【MRI】
(みぎ)三角線維軟骨内に局所的な信号上昇部と、水平な線状信号を認めます(図1・2)。損傷を反映していると思われます。

【画像診断結果】
レントゲン → 異常なし
MRI     → 半月板損傷

 


 

サッカーで左膝を捻り受傷。前方引き出し、関節水腫あり。
MRIで精査を実施したところ、前十字靭帯の輪郭が全く見えず、完全断裂、収縮と考えられる。後十字靭帯にも部分断裂、菲薄化、部分的な収縮が認められ、結果、膝関節の alignment にずれが認められる。
その他、半月板損傷、内側・外側側副靭帯とも断裂が認められる。

 

【主訴】
体を捻った際に右膝を痛めた

【レントゲン】
(みぎ)膝関節に水腫が少なからず貯留しています。

【MRI】
(みぎ)前十字靱帯は中ほどで断裂しています。脛骨近位骨端の背側部分に骨髄浮腫あり。部分的なpivot shift injuryと思われます。中等量の関節水腫を随伴。
腓骨の背方で、(〃)ヒラメ筋近位部が浮腫状です。損傷された状態と思われます。

【画像診断結果】
レントゲン → 関節水腫
MRI     → ACL断裂

 


 

部活動にて右膝痛あり。MRIにて検査を行ったところ、膝蓋下靭帯脛骨付着部に、離断性骨軟骨炎が認められ、典型的なOsgood-Schlatter病の所見であった。

 


【タナ障害】
関節の中のヒダや索状の部分が肥厚し、関節を動かす時に痛みが生じる現象。膝蓋骨の内側に圧痛を認める事も多い。
【主訴】
右膝の痛み
【MRI】
膝蓋内膜ヒダの肥厚が認められる。タナ障害疑い。

 


バイクで転倒し、左脛骨近位部骨折。その3週間後にMRIの撮影となった。
左脛骨近位側骨端部から骨幹部、外側高原~内側骨幹端部にかけて斜骨折が認められ、骨折面の軽度離開、ズレを来しており、さらに連続して外側高原~骨端部外側にも骨折線がある。骨折周囲に、骨髄浮腫性変化を来しているが、広範囲な壊死はきたしていない。

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