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当院代表佐藤俊彦のコラム ~コロイドヨードによるがん治療に関して~

コロイドヨードによるがん治療に関して

宇都宮セントラルクリニック 放射線科医 佐藤俊彦

コロナ騒動で検診がストップしていますので、進行がんで発見されることが今後増える可能性が考えられます。早期がん(stage-I)であれば90%以上の5年生存率が期待されますが、それ以外の患者さんの標準治療による治療成績は、改善されていません。早期発見することが、生命予後およびQOLにおいて重要であると思います。一日も早く検診業務が再開されることを祈るばかりです。

本日ご紹介するコロイドヨードという治療は、50年以上も前から使われている治療法ですが、薬事申請をしていないために正式発売にはなっていません。今回、当院で施行の準備が整ったためご紹介させていただきます(料金はお問い合わせ下さい)。

ヨードの作用は、ミトコンドリア(細胞のバッテリー)と非常に密接な関係にあります。カルディオダインという放射性医薬品は心臓の虚血性心疾患に用いるものなのですが、【I-123】脂肪酸を静脈投与すると、心筋のミトコンドリアにI-123が取り込まれ、そこからガンマ線が出てくることを利用して、心筋のミトコンドリアイメージングが可能です。

がん細胞においては、ミトコンドリアの機能障害が起きていて、ミトコンドリア内での活性酸素の代謝異常が指摘されています。ヨードはビタミンCの40倍の還元力を持っていますので、ミトコンドリア内での活性酸素の代謝異常を改善し、抗腫瘍効果を発揮すると考えられています。

また、腫瘍細胞のミトコンドリアは、ヨードを非常に良く吸収し、アポトーシスを選択的に引き起こすと考えられています。

https://www.saint-veran-queyras.com/yodo/203/

投与スケジュールに関しては以下の通りです。

静脈注射を連続10日間行い、その後経口投与を3ヶ月行います。

静脈注射は1日100mlを標準量とし、経口投与は1回30mlを2時間おき(1日8回)を標準量としています。

※当院の場合、日祝につきましては注射の実施しておりません。

 

放射線治療との併用や化学療法との併用、温熱治療との併用治療も可能です。

また、アポトーシスでがん細胞が自己崩壊していきますので、免疫でのチェックもされ安くなりますので、免疫チェックポイント阻害剤や免疫細胞療法との親和性も高い治療です。安全性が極めて高いのも特徴で、QOL改善のためにも実施してみてはいかがでしょうか?

 

野川医院の野川先生の治療例では、去勢抵抗性前立腺癌の患者さんにも有効であったことが報告されています。

※以下は、野川医院における治療成績のご紹介です。

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【例1】 卵巣がん 66歳 女性

2018年11月 上海で 卵巣がん、多発腹腔転移と診断。

「余命6ヶ月 治療法ない」と告げられ、ホスピスを勧められた。

来日し、コロイドヨード点滴開始。

コロイドヨード点滴 合計3クール施行 (2クール目移行は1回200mlを静注)

1クール終了ごとに、一旦 帰国している。

併用療法として、免疫細胞治療および癌性腹水に対してKM-CART施行

第1クール施行時、40度近い反応熱あり

コロイドヨード1クールおよびKM-CART施行後に、見違えるように元気になり帰国

(第1回目の来日時は車椅子で飛行機から降りてきたのが、帰国時には歩いて帰った)

その後、コロイドヨード点滴時の反応熱は出ないようになり、さらに元気になっていた。帰国後も、コロイドヨード経口剤を継続して服用している。

2019年4月より 上海にて 化学療法(パクリタキセル+carboplatin)および手術施行。

手術については、「ほぼ取り切れた」とのこと。

現在 術後の化学療法を継続中。

化学療法中にも、食欲不振は全くなく、食欲旺盛なため、併発の糖尿病が悪化し、糖尿病薬が増量になっている。あまりにも元気なため、上海の主治医も不思議がっている。同室の他の患者は全員が吐き気のため食事がとれないところ、一人だけ食欲旺盛なので驚異の目で見られたらしい。同居の娘さんいわく「私より元気」とのこと。

 

【例2】 前立腺ガン 72歳 男性

2016年に柏国立がんセンターで 前立腺ガン 多発骨転移と診断

「治らない」と言われる

コロイドヨード服用後 PSAが急激に減少(peak 500 ng/ml  1ヶ月後に 177pg./ml)

現在 PSAは正常範囲内。元気に仕事をしている。

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安全な治療法ですので、ぜひご相談いただければと思います。

ご相談は、私のセカンドオピニオン外来か、オンラインのセカンドオピニオン外来に予約をいただければと思います。末期で、「もう治療法はなくなりました」と言われても、まだ治療の可能性が残っているケースはたくさんあるので、一度ぜひご相談下さい。

 

セカンドオピニオン外来(一般)

https://ucc.or.jp/consultation/second_opinion

 

セカンドオピニオン外来(オンライン診療)

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