当院代表佐藤俊彦のコラム ~新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関して~
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関して
宇都宮セントラルクリニック 放射線科 佐藤俊彦
新型コロナウイルスについてWHOと中国政府よりコメントが出てきましたので、内容をかいつまんでご報告し、皆さまにご安心いただければと思います。
新型コロナウイルスは、コウモリSARS様コロナウイルスと遺伝子的には、96%以上の同一性であることが言われており、どこの国で開発されたものかを習近平氏が明らかにすると言っています。
インド工科大学のグループがコロナウイルスの中にHIVウイルスのタンパク質が挿入されていることを発表して、キメラウイルスでは?という報告がなされています。HIVがリンパ球に感染することで急激なリンパ球破壊が起これば、サイトカインストームが起こり死に至りますし、リンパ球破壊が起きない場合にも免疫不全が起こり、免疫が獲得されないのだそう。
咽頭や鼻腔粘膜からスワブ採取して、ウイルスDNAをPCRを使って調べるわけですが、これに関しては陰性も多いため、中国ではCTファーストで検査を実施しています。CTで異常があった場合、厳重な経過観察と同時にPCRで確定します。CT所見では、特徴的な間質性単核球炎症性浸潤が認められます。したがって、すりガラス状陰影を呈することから、AIでその特徴量を診断する試みが実施されており、早期発見ができ、その正確度が96%であることが報告されています。日本でも、胸部CT+AI診断の組み合わせを至急開発するべきです。
COVID-19は人畜共通感染症ですが、中間宿主は現在同定されていません。華南市場の物流を調べているようですが、生きた動物が感染源の中間宿主であったことは間違いなさそうです。
感染経路は、感染者と感染者の密接な非保護接触によるものですので、液滴・媒介物を介して伝搬されます。一部で糞便からのウイルスも確認されていることや、エアロゾル感染の可能性も言われています。そして家族内感染が顕著です。R0=2.0-2.5なので、一人の患者が、2.0-2.5人に感染を引き起こしますが、それほど重症化はしません。医療従事者の感染も中国では2055人中、246人で10%程度です。
また、特徴的なのは18歳以下の子供の発症率が低いことがあげられます。子供から大人への感染経路を呈したものもありませんでした。したがって、18歳以下の子供たちは、免疫能が高いのでは無いかと考えられます。
仙台微生物研究所の海老名先生の著書には、18歳以下の子供たちは、γδT細胞が非常に多いことが報告されており、この細胞が感染したウイルスの除去を行っている可能性が考えられます。したがって、BAK療法は予防に有効かもしれません。
https://ucc.or.jp/therapycenter/bak
潜伏期間は5-6日なので、その倍の14日間を検疫することが重要なのですが、いよいよ中国・インド・タイでは日本人の入国を認めず、14日間の検疫を義務付けられていますが、日本での外国人に対する措置はとられていないので、今後、日本でのパンデミックは避けられないものと考え準備が必要です。
死亡率に関しては、基礎疾患を有する高齢者に多いのが特徴で、広東の報告では、125人の重篤患者のうち、33人(26.4%)は回復し退院、58人(46.4%)は回復、13.4%が死亡しています。
武漢での都市の封鎖は、感染患者を自宅に閉じ込め、隔離するという措置ですが、これが功を奏して感染のピークアウトを認めています。ビッグデータやAIを用いて、接触者や優先集団の管理を実施しており、CT診断に関してもAIを用いて診断の迅速化をはかっています。中国でのアウドブレイクに対する反応は、きわめて大胆な検疫とロックダウンが実施され、今後はワクチンや治療薬の開発が成果を上げてくるものと思います。日常的なケアと学校教育などにオンラインプラットフォーム医療を提供しており、5Gに支えられ、最新の技術を導入しています。
治療薬に関しては、タイ政府はカレトラ(ロピナビル・リトナビル合剤)とタミフルの併用で48時間以内にウイルスが消失したと言っています。https://www.reuters.com/article/uk-china-health-abbvie-hiv/china-testing-hiv-drug-as-treatment-for-new-coronavirus-abbvie-says-idUSKBN1ZP0Q8?fbclid=IwAR2FEc-EaSsDIvwg_ecpdmOBQx-lQq4YDn5x7rgzwQP9INHPs32WFxqCTVU
日本政府は現在、アビガン錠の治験を実施しているので期待したいですね。
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/02/22/06596/
米国はレムデシビルを治験しているようで、4月には結果が判明するとのことです。各国がそれぞれに開発している薬のいい治験現場になっているようです。結果に期待したいところです。
日本では、検疫という点において水際作戦がうまくいきませんでしたので、これからパンデミックが想像されますが、遠隔検査や遠隔診療など新しい技術革新のチャンスでもあります。
当院としては、メディカル倶楽部のメンバー様や患者様向けに、今後も私のFacebookや当院のHPを通して情報発信して参ります。