お知らせ・トピックス

ピンクリボンセミナーの御礼

宇都宮セントラルクリニック 放射線科医 佐藤俊彦

秋も深まってきましたが、皆様にはますますお元気でご活躍のことと思います。
今年も、無事にNPOピンクリボン宇都宮主催の講演会を開催することができました。
約200名の皆様に参加いただき無事終了することができました。
今年は、皆様もご存じの通り、小林麻央さんの乳がん報道がショックだったと思います。
”乳がん検診は、デンスブレストとの戦いだ!”を今回のメインテーマにさせていただきました。
20161024-1
デンスブレストは、乳腺濃度が濃い状態をいいますが、まず、マンモグラフィを撮影しない限り自分がデンスブレストかどうか?を判断することができません。宇都宮セントラルクリニックでは、ニュージーランドの会社からボルパラというソフトウェアを購入して、乳腺濃度の自動判定を実施しております。
この解析により、CまたはD判定の方は、デンスブレストに該当しますので、乳腺超音波検査を併用した乳がん検診を実施しなければなりません。
また、当院のデータによれば、日本人の約80%はデンスブレストであり、高齢になってもその比率には大きな変化がないことがわかります。
したがって、日本人の乳がん検診では、3Dトモシンセシスによる検診と乳腺超音波検診を併用していただく必要があるわけです。
ところで、この3Dトモシンセシスをまだご存知ではなく、通常のマンモグラフィ検診を受診している患者さんが依然多いのには驚かされます。マンモグラフィは2Dですから、同じ受けるならトモシンセシスで受診いただきたい!そのためには、まだまだ、啓蒙活動が必要だと猛省しております。
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先ほどから説明している究極のデンスブレストに見られる時期が、授乳中と豊胸術後という訳なんですが、この状態では乳がんがかなり進行しないとわかりません。
まさしく小林麻央さんの例がそれなんです。彼女のブログから引用して、経過を見てみますと・・・・
乳腺専門の知人2人から、

「授乳中のしこりで
癌の可能性が五分五分なんて、
その先生は、オーバーだね」

人間ドッグでは
超音波の検査で、腫瘤が見つかりました。


再検査の日。

まずは
触診。

先生に「このしこりですね」と
言われましたが、

同じように触ってみても、
自分ではさっぱり分かりません。

もう一度超音波と
さらに、マンモグラフィーでも
検査を受けました。

授乳中はマンモグラフィーはできないと
思っていましたが、
普通に行いました。

結果、

癌を疑うようなものではない
とのことでした。

「人間ドッグの先生には、
五分五分で癌と言われたのですが、
生検はしなくても大丈夫でしょうか」

と聞いてみると、

「必要ないでしょう、授乳中のしこりですし、心配いらないですよ。半年後くらいに、念のため、また診てみましょう」

半年後の検査は8月頃の計算でしたが、
忙しい毎日のなか、
時間がとれない言い訳を重ね、
予約をせず、

いつの間にか、10月になってしまいました。

「脇にもしこりがあるということは、
私、癌で、脇にも転移しているということですよね。。。」

先生に聞くと、

「決まったわけではありません。
脇のリンパが何らかの原因で腫れて、
しこりのようになることもあります。

とにかく、
生検をした方が早いですから、
生検をしましょう」

この時点では、
まだ脇のリンパ節転移のみだった。
(その後、現在肺や骨などに転移あり)
小林麻央のオフィシャルブログKOKOROより転載

この経過から見えてくるのは、以下の4点です。
1.乳腺外科医の思い込み
乳瘤でがんではない?
2.精密検査のレベル
生検するべき腫瘤かどうかはMRIで判断する!
3.半年後のフォローアップ?
根拠は?来院しなかった場合、なぜ病院は連絡しないの?
4.どうして生検しないの?

乳腺外科医の思い込みがなければ?きちんと、究極のデンスブレストであるとわかっていれば・・・必ずMRIを実施したはず。実施すれば、少なくとも生検を実施して、早期に診断できたはずです。
悪いことが重なりすぎて、最悪の結果になってしまったと言うことです。
乳がん検診では、このような事故が結構多く存在します。
ぜひ、乳腺外来を受診していただきたいですし、デンスブレストとの戦いのために3Dトモシンセシスや超音波、MRI、PEMを装備した医療機関を受診していただきたいと思います。
また、メインのお話は、乳がんと診断されたら、PEMを受けましょう!と言うことです。
乳がんと診断されれば保険適応になりますし、片側あるいはさらに新しい乳がん病変を見つけることにより、手術方法や切除範囲が変更なるケースがたくさんあります。
ぜひ、正しく理解して、賢く受診してほしいです。
因みに当院の来年の受診枠を確保するのが、当院のレディス倶楽部になります。現在2000名のメンバー様がおりますが、当院の機械の限界が近く、残りの枠についてはお早めに抑えていただいた方がよさそうです。ぜひ、ご検討ください。

最近、東京ではUber EATというサービスが開始されました。
https://ubereats.com/tokyo/
すでに米国で始まっているサービスですが、100を超える素敵なレストランのお料理を、UberEATSがお届けします。注文から到着までの所要時間は平均して35分ほどです。注文内容を選択すると、配達料金を含んだ合計金額が表示され、チップは不要です。Uberアカウントにご登録のお支払い情報を利用でき、アプリから注文や配達の状況も確認できます。
すごく便利なサービスで、今後高齢者には、必要なサービスではないでしょうか?
雨や雪が降ると、宇都宮駅にはタクシーが全くなくなり、長蛇の列ができることがままあります。こういうときに、Uberがあれば地方都市では非常に便利だと思います。
宇都宮から、解禁してほしいサービスですよね・・・
佐藤市長にがんばってほしいです。

当院では、来年2月に認知症に関する講演会をクリニック主催で準備しています。
認知症に対する正しい理解と佐賀の長谷川先生が開発したドクターサプリを発売記念の講演会にする予定です。
ぜひ、皆様のご参加をお待ちしております。




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