テスラモーターズ“タイプS”
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宇都宮セントラルクリニック 放射線科医・理事 佐藤俊彦
全国的に入梅し、例年の梅雨と違って、大雨や肌寒いのを皆さん異常気象と思いませんか?
クライメイト・チェンジが起きていることにお気づきでしょう。太陽活動の異変により、北極の氷が解け、これまで温暖であったニューヨークやヨーロッパの緯度のあたりが寒冷化して、バルト三国あたりが温暖化していくクライメイト・チェンジで、世界の動きが変わろうとしています。欧州は、10世紀から14世紀にかけて、温暖化が進み、東方植民などが起きて良い時代でしたが、15世紀から寒冷化が襲います。そこで始まったのが富の奪い合いで、これからまさしく同じことが起きようとしているようです。
詳しくは、原田武夫先生のヤフーニュースをご覧ください。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/haradatakeo/20140526-00035666/
これからはロシアの時代、ウラジミール プーチンの時代のようです。ちなみに、ウラジミールというのは、ロシア語で“世界を支配する者”という意味なのだそうです。
まさしく、G2(ロシア・中国) vs G7の様相が明確になってきています。
アベノミクスで、インテンショナル・ディフォルトするわが国ではなく、分散投資で元とルーブルを少しずつ持つことは、選択肢としてありかもしれません。
さて、2010年秋にテスラモーターズが発表した電気自動車“タイプS”は、私的には、素晴らしいコンセプトの車だと思って、すぐに申し込んでしまいました。
しかし、一年また一年と、納車時期が延びて、おいおいそろそろ何とかしろ、と思っておりましたら、今年の7月あるいは8月にやっと納車になるとのことで、楽しみにしているところです。
この車のセールスがユニークです。一切営業マンはおりません。また、価格も決まっておらず、米国ではUS5万ドル(約500万円)の車ですが、日本ではつい最近価格が決まり3倍の1500万円です。しかも、申し込みと同時に350万円のデポジットをとるという、なんとも殿様商売・・・
3年目にして、やっとオプションの設定が決まり、発注は自分でウェブサイトからオーダーして、1か月以内の修正は認めるが、それ以降はキャンセルできないというこれもまた殿様商売・・・納車担当者に引き継がれ、バッテリーチャージャーのキットが送られてきて、それは三層200Vなので、電気工事業者に工事をしてもらって納車を待つというこれまでにないスタイル・・・
しかし、乗ってみると、驚くべきことに、ポルシェよりも早く、一回の充電で500kmを走行し、スイッチがない、つまり、エアコンもオーディオも、サンルーフもすべてタブレット端末を操作するという、そのためにアップルの技術者を引き抜いて、i-PADよりも優れたタブレット端末を搭載したとか・・・
しかも、バッテリーは、日産リーフなどの電気自動車と違い、専用のバッテリーを開発するのではなく、パナソニックのパソコン用のリチウムイオン電池を約6800個使っているとか。電気自動車は、コモディティなんだということを証明した車です。
この車をみて、この自動車会社 テスラモーターズの社長である“イーロン マスク”に興味を持たずにはいられませんでした。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%81%AE%E9%87%8E%E6%9C%9B-%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B%E5%A4%A9%E6%89%8D%E7%B5%8C%E5%96%B6%E8%80%85-%E7%AB%B9%E5%86%85%E4%B8%80%E6%AD%A3/dp/4023312541
『イーロンマスクの野望』という本がでているので、ぜひ読んでいただきたい。
彼は、南アフリカに生まれて、アパルトヘイトの動乱期、つまりマンデラ首相誕生の動乱期を過ごしたので、親戚を頼って、極貧生活をしながら、カナダ経由でアメリカの大学に来ました。“すごいことが可能になる国”だからアメリカを目指したそうです。
ペンシルベニア大学で、物理学と経営学を学び、カリフォルニアのスタンフォード大学の大学院に行くのですが、2日でやめて、当時のITブームにのり、ZIP2という会社を作ります。これをコンパックに3億ドルで販売し、インターネット決済システムのXドットコムを起業して、同業者の“コンフォニティ”を起業していたマックス・レフチンと合流して、ペイパルをe-Bayに1億7千万ドルで売却します。
このマックス・レフチンという人物は、実は、チェリノブイリ原発事故で被災したウクライナ人で、母親が物理学者で、政府関係機関で働いていたため、一家で国を離れることを決断します。そしてアメリカにわたることになるのですが、一家が持っていた所持金はたったの700ドルだったそうです。
福島原発事故でも、自主避難している皆さんがおられます。
先日も、栃木避難者母の会の代表の方が当院にお見えになり、私の原発の本を読んだ感想をお聞かせいただきましたが、国は国民の生命を守ってくれるか?というとそうではないのではないか、という事実ばかり目につきます。
http://ameblo.jp/tochigihinan/
ぼくが、“福島原発2015年問題”で書きたかったことは、情報リテラシーを磨くこと、そして、自分や家族、従業員のためにリーダーは行動しなければならないということです。
栃木避難者母の会代表の方から、“足尾銅山事件”“水俣病訴訟”などと同じでは?というお話をいただき、まさしくその通りだと思った次第です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%B0%BE%E9%89%B1%E6%AF%92%E4%BA%8B%E4%BB%B6
2011年の地震の影響で、渡良瀬川河口で、基準値を超える鉛が検出されており、公害が今後も広がる可能性が残っているわけです。
いまの福島は、本当に?アンダーコントロールなんでしょうか?
新天地で、必死に頑張ったほうがいいんでしょうね。
イーロンマスクは、その後、IT業界をやめて、実業=製造業に入っていくわけですが、彼はITについて、“ちょっと便利になったことで、何万人もの人が使い、それが収益になる。これをイノベーションとは呼べない”と言っています。
彼は、大学生の時に、人類の将来にとって最も影響のある問題はなにか?と考えたときに“インターネット・持続可能なエネルギー・宇宙開発”と考え、これまでインターネットで稼いだお金を次の持続可能なエネルギー=太陽光発電、スペースX社を設立して宇宙開発、ゴールは火星に人類を移住させることをを目標に会社経営をしています。
太陽で作ったエネルギーで、電気自動車用のスーパーチャージャーステーションを整備する会社は、いとこのリンドンにやらせ、2012年に上場もしています。
これで東海岸から西海岸まで、太陽光による発電で得たエネルギーを利用した電気自動車で横断できることになります。
トヨタ自動車も、パナソニックも、テスラモーターズの大株主で、ダイムラーベンツも然りです。
実は、電池は、イタリアの科学者ボルタが1800年に考案した“ボルタ電池”が起源で、1868年にフランス人のルクランシェが“ルクランシェ電池”を発明したのだが、いずれも塩化アンモニウムを電解液として使っているためにウェットタイプのもので、液漏れしやすく、寒冷地での使用ができませんでした。この問題を解決したのが、日本人の屋井先蔵(越後長岡藩の藩士の息子)で、乾電池をはじめて開発しました。まさしく、ドライな電池だから乾電池。しかし、貧乏だったので、特許を申請するお金がなく、世界初の称号を取れなかったわけで、これを引き継いだのが、松下幸之助、松下電器=いまのパナソニックのお家芸になっているわけです。
太陽光発電でできたエネルギーをためる蓄電池と、それを急速チャージして電気自動車で走る技術に日本人の乾電池の技術が使われているなんて、すごく興奮しますね。
リンドンは、ソーラーシティ社を創業し、一般住宅の屋根にソーラーパネルを設置する事業を行っています。この会社をみて、私も、クリニックの屋上にソーラーパネルをはり、売電収入と電気自動車用の蓄電池を設置する、そしてテスラモータータイプSが納車となったらば、自然エネルギーで走る車を実践して、脱原発の一つの市民レベルでのソリューションになりうるのではないか?と考えているところです。
http://www.teslamotors.com/jp/models
しかも、いま、太陽光発電を2000万円で導入すると、1年で2000万円の所得控除を受けられます。20年間の政府の売電買い取り制度がありますので、20年で約4000万円の売電収入が得られるわけです。テスラモーターが2.5台買える計算になります。
せっかくの制度なので、利用してソーラーシティを宇都宮市も目指すべきではないかと思っているところです。
田村厚生大臣が、年金支給開始を75歳と言っておりました。
75歳は半数の人がなくなっている年齢です。つまり、掛け金をもらえない人が半分、そして75歳から年金受給した場合、約12年間もらわないと元が取れない計算です。したがって、87歳まで生きて年金を受給した人は元が取れるが、そうでなければもらえないというルール変更になり、少なくとも75歳までは働かざるを得ない状況になります。太陽が、年金を稼いでくれる仕組みを考えることも重要なのではないでしょうか?
今回、イーロンマスクについていろいろ勉強する中で、ハワード・ヒューズと似ていると感じました。レオナルド・ディカプリオの“アビエーター”の主人公ですが、彼も、航空機ビジネスに邁進します。ヒューズの場合、映画・飛行機・航空事業なんですが、
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC-DVD/s?ie=UTF8&jp-ad-ap=0&page=1&rh=n%3A561958%2Ck%3A%E3%82%A2%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC
宇宙事業に邁進しているイーロンと重なると思うと、彼の活躍がますます楽しみです。
乳腺センターは、半年が経過し、13例の乳がんを発見しました。うち9例が1cm以下の乳がんで、確実に治るがんが約70%という結果です。やはり早期発見すれば、その後の抗がん剤や放射線治療も必要なく、ほぼ10年生存率100%という、早期発見の有用性が確認できました。
しかし、利用する女性が増えないことが現在の最大の難問です。
いいものなのに、その良さを売るのは難しいと実感しております。
みなさんのご利用をお待ちしております。