最新治療法

PET-CT検査・PEM検査とは? 超早期乳がんを発見する最新画像診断機器

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小さながんも早く見つけることができるよう医療が進歩しています。
乳がんも小さな段階で早く見つけ、乳房に切らずに済むことができる将来が来るかもしれません。
がんの最先端検査であるPET-CT検査やPEM検査について知っておきましょう。

PET/CT検査とPEM検査

PET-CT検査で早くがんを見つけよう

日本でがんにかかる人は、昔に比べてどんどん増えてきています。
がんの中でも乳がんにかかる女性は、さらに増えて続けています。

一方で、知名度は上がってきたものの、乳がん検診を受ける人は約3割程度であり、乳がんに対する意識の低さなど、さまざまな要因が関係しています。
触ってわかるころには、手遅れだったケースもあり、からだに潜んでいる小さながんを早く見つけることが重要となります。

そこで、早期発見に効果を発揮するのが、PET-CT検査やPEM検査です。
PEM検査を理解するためには、PET-CT検査を知っておく必要があります。

PET-CT検査で超早期乳がんを発見

  • PET-CT検査とは?
  • PET-CT検査の課題
  • PET-CT検査の流れ
  • PET-CT検査はいつでも受けられる?

PET-CT検査とは?

「PET-CT検査」とは、まず微量の放射線物質を放出する薬剤を服用して、特殊なカメラで全身を撮影していきます。
服用する薬剤は、ブドウ糖に似ているため、がん細胞が集まっているところに薬剤が多く集まります。

PET-CT検査で撮影すると、がん細胞のある部位が光るように見えるため、部位を特定できる仕組みになっています。こうして、がんの性格な位置と形を写し出します。

また、全身をくまなく撮影することができるため、症状がなくても転移した部位をすぐに見つけることが可能です。

PET-CT検査の課題

PET-CT検査でも胃がんや肝臓がん、肺がんなどは発見しにくいとされています。
また、がんの大きさが5mm以下ですと、検知されないこともあります。

PET-CT検査単独で全ての診断をまかなうことは難しく、胃カメラやマンモグラフィなどの検査を併用して確実な診断をしていくことが重要です。

PET-CT検査の流れ

PET-CT検査の流れ

PET-CT検査の5~6時間前は絶食となります。
飲水は可能ですが、ジュースなどブドウ糖を含むものは控えなければなりません。

2~3時間前になったら、薬剤を投与します。
投与した後は、動いてしまうと筋肉に薬剤が集まってしまうため、安静にします。

PET-CT装置は、CT装置と似ており、ドーナツに似た装置の中に入ります。
検査時間は約20分~40分です。

PET-CT検査はいつでも受けられる?

PET-CT検査は微量の放射線を被ばくしますが、健康を害するほどではありません。
投与される薬剤は、翌日には尿と一緒に排出されるため、副作用もほとんどありません。

しかし、妊娠中や、妊娠の恐れのあるときは、マンモグラフィやCTと同じくPET-CT検査を受けることはできません。

また、気になる費用ですが、人間ドックでは10万程度、医療保険適用では3万程度となります。
少々高額に感じられるかもしれませんが、自分の命を守るための投資と考えれば、値段にも納得がいくのではないでしょうか。

乳がんを見つけるPEM検査の特徴

PEM検査とは、乳腺専用の装置を使用したPET検査のことを言います。
通常のPET検査よりも、乳がんを見つけることに優れている検査です。

PET-CT検査では5~10mmの腫瘍を見つけるのに対し、PEM検査ではさらに小さい2mmほどの腫瘍を見つけることが可能になりました。
つまり、超早期乳がんを発見することができるのです。

PEM検査は、しこりを発見するだけでなく、しこりの性質を見抜くことを得意としています。
今までのCT検査やMRI検査では、しこりの性質まで見抜くことは難しく、細胞をとって精密検査をしなければなりませんでした。

一方でPEM検査では、しこりの中でも活発ながんに対して薬剤が集まるため腫瘍が悪性であることを見抜くことができます。

若い世代とPEM検査

さらに、若い世代の発達した乳腺でも検査をすることができます。
乳腺の具合に影響を受けず、どのような乳房でも検査が可能になります。

加えて、豊胸手術や乳房再建手術後の乳房にも有効です。
初期のがんだけでなく、再発のがんの有無を早く見つけることができ、治療方法の判断材料となります。

マンモグラフィでは、痛みを伴うだけでなく、手術後の病変を見抜くことが困難でしたが、PEM検査では痛みを伴うことがなく、安心して検査を受けることができます。
ただし、PET検査やPET-CT検査と同じく、微量の放射線被ばくがあるため、妊娠中は検査をすることができません。

PEM検査で超早期乳がんを見つける

PEM検査は、何度も検査を受けることなく、超早期乳がんを見つけることに優れています。
自分では見つけることのできない乳がんを早く見つけ、見た目も美しく自分らしく生きるための手助けになるのではないでしょうか。

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