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乳がんの情報をブログやネットで得るメリット・デメリット

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今はインターネットに繋げば、すぐに自分の知りたい情報を知ることがます。
病気についても同様で、不安になったらまずはその病名を検索する人が多いでしょう。

「乳がん」も多くの人が検索するワードです。
女性がかかるがんで一番多いのが乳がんで、近年は芸能人の乳がん報告を受けて、乳がんに対しての関心が高まってきています。

乳がん患者さんや家族の方にとって、闘病の記録が書かれているブログはとても関心がある記事でしょう。
最新の治療方法はどのようなものなのか、術後の健康管理はどうしているのかなどと参考になる部分も多いですが、闘病ブログだけが情報の全てではありません。

特に医療の分野では情報は日々変化しています。
特に乳がんについて、ブログやインターネットで情報を得ることのメリットとデメリットをご紹介します。

乳がん ブログ メリット デメリット

数多くある乳がん闘病ブログ

何人かの芸能人が乳がんに患っていることを告白し、乳がんをより身近な疾患に感じている人も多いでしょう。
その影響で、これまで体や自分の胸に無意識だった人も、乳がんに対する意識がも高まってきているようです。

芸能人の乳がん闘病ブログもたくさんあります。
2017年6月に乳がんで亡くなった小林麻央さんの闘病ブログは、乳がん患者の人やその家族の人はもちろん多くの人が注目して読んでいました。

乳がん闘病ブログを読むことのメリットとしては「つらいのは自分だけではないんだ」という気づきや、「私以外の人も頑張っている、私も頑張ろう」と思えて、心の支えや指針になることがあります。

しかし、闘病ブログを書いている人の治療方針や選択が全て正しいというわけではありません。
医師は、乳がんの進行度やタイプ、患者さん個人の年齢や体力、本人の希望など全てを総合して、本人にあった治療法を提供しています。

乳がんの症状は一人一人違います

インターネットやブログの情報は無数に掲載されており、紹介する人の意図によって見解も違ってきます。
発信する側も「私の症例と治療法は1つの例です、病状によって治療法や対処法は違ってきます」という一文を加えながら、自分の症状や対処法を自己責任で行った結果をシェアしてくれているのです。

乳がん ブログ 治療

芸能人や著名人でも医療のもとでは同じであり、芸能人だから特別な治療方法があるというわけではありません。
ですから「あの人の闘病ブログでしていた治療法が最先端で正しいはず」と判断するのは、早計に過ぎるわけですね。

ドクターショッピングに陥りがちな人とは?

乳がんの診断を受け、治療方針や手術を進める場合、1人の医師だけでなく他の医師の意見を聞いてみたいと思うこともあります。
それは、1つの意見だけでなく第2の意見を聞くという意味合いから「セカンドオピニオン」と呼ばれています。

ご自身の治療方針について、主治医以外の先生ともお話をして、治療内容についての理解を深めたり、時には別な見解からの治療法を相談できたりなど、ご自身やご家族がより納得して治療を進めていくために、セカンドオピニオンは有用な方法のひとつです。

一方、自分の思い通りの意見を言ってもらえないために、次々と医療機関を変えて受診する「ドクターショッピング」と呼ばれるものがあります。

ドクターショッピングとは、病気についてインターネットなどでたくさんの情報や知識を仕入れ、医療機関を診断した際に、医師の判断が自分の見解と違った場合、診断に不信感を持ち、次々と医療機関を変えていってしまうことです。

乳がん ブログ ドクターショッピング

インターネットで闘病ブログを読み込んで医療機関を受診した際、自分が得た知識に基づいた治療法を医師が提案してくれないこともあるでしょう。
その際「芸能人の〇〇さんはこんな治療法をしていたのに、この医師はそれを提供してくれない」と不服に思って次々と医療機関を転々とすることが、お金の無駄になるだけでなく、貴重な時間も無駄にしてしまいます。

芸能人や著名人の乳がん闘病ブログを読んで、心の動きや家族との関わり方に大きな気づきを得ることはとても大切ですし、命に向き合う姿勢を見直すことも大きくあるでしょう。
しかし乳がんの治療は、医師の個人的見解で進んで行くものではなく、医学的な根拠に基づいて、一人一人の病状に合わせた治療法が提供されています。

闘病ブログから得た知識や、強い思い込みだけで医師の判断に不信感を持ち、ドクターショッピングに陥ることは、結局自分のためにはならないことを知っておきましょう。

インターネットの情報が最新とは限らない

現在、たいていの情報はインターネットを開けば知ることができます。
しかし、検索して出てくる情報は、最新の情報順に掲載されているわけではありません。数年前の情報が検索トップに出てくることもあります。

特に乳がんは世界的に見ても患者数がとても多い疾患であり、分子標的治療薬を始め、新しい薬剤・治療法が研究開発されています。
もちろん全ての情報がインターネットに掲載されるわけではありません。

病気や治療について自分からインターネットを使って調べて、自分のことについて知っていこうとする姿勢はもちろん大切です。
ただし、その情報は最新であるのか、また情報の出所はどこなのかということもしっかり把握しておく必要があります。

そのため、医療機関が管理しているページを参考にするなど、信ぴょう性があるホームページから情報を収集することが大切になります。

主治医とのコミュニケーションも大切

乳がん 主治医 コミュニケーション

自分の体のことや病状について詳しく知るために、インターネットで検索することは決して悪いことではありませんが、まずは主治医とのコミュニケーションを円滑にし、自分から心を開いて関係性を作っていきましょう。
その上で、自分の症状の背景をより深く知りたいと願う人は、医療機関が提供している情報が載せられているブログを参考にすることをお勧めします。

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