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被ばくについて

CT検査やX-p(レントゲン)検査ではX線という放射線を使って検査をしています。X線を始めとする放射線は使い方を間違えれば人体に影響を及ぼしますが、ルールの範囲内で使用すれば、医療、特に診断において十分に役立てるとてもメリットがあるものです。

我々が使用する放射線の量は身体に影響が出ると言われている量よりも十分に少ない量で検査をしています。また目的の部分のみに使用する事で、他の正常な部位における被ばくを最小限にし、かつ適性に診断が出来るように検査をしています。

下記に代表的な被ばくの量(目安)を記載しますので、参考にしてみて下さい。

通常のCT検査1回で受ける被ばく量は10~40mSv(0.01~0.04Sv)と言われています。
一方で放射線による身体に影響が出てくる最小の数値が150mSv(0.15Sv)になり、この量を1回の放射線検査や放射線治療で生殖腺に浴びると一時的な不妊が発生します。※時間が経てば回復します。
体の中には放射線の影響を受けやすい部位と、影響を受けにくい部位があります。特に生殖腺は影響を受けやすい部位です。他に影響を受けやすい部位としては、骨髄細胞やリンパ系の組織があります。

全身被ばく時の急性障害一覧

  • 0.5Gy リンパ球の一時的減少
  • 1.5Gy リンパ球の著明な減少、放射線宿酔
  • 3Gy 〜 一時的脱毛,皮膚紅斑
  • 3〜10Gy 骨髄死:血球減少による感染症と出血
  • 8Gy〜 腸管死:小腸上皮脱落 →脱水、出血、敗血症 肺臓炎、腎硬化
  • 数10Gy〜 中枢神経死
  • 現代の医学では8-10Gy以上の全身 被ばく患者の治療は困難です。

一方で放射線治療ですが、これは放射線を使って悪性細胞をやっつける行為ですので、それ相応の放射線量(40~60Gy程度)を使います。X線に関してはざっくり言うとGy≑Svと考える事も出来るので、その量の多さが分かると思います。
※厳密にいうと、GyとSvは別の意味を表していますが、それだけで教科書数ページ分のボリュームがあるのでここでは省略します。興味がある方は調べてみて下さい。放射線の種類や照射部位によって値が変わってきます。
http://www.aomori-hb.jp/ahb4_5_6_06.html
上記の青森県のHPの説明が分かりやすいです。

なお放射線治療は実際の治療前に厳密に計画を立てるので、正常組織への影響を最小限に抑えて治療しています。
またX-p検査やCT検査では使用した放射線が体内に残る事はありませんので、検査後に子供さんと接触しても、子供さんが被ばくするという事はありませんので安心して下さい。

以下は主なCT検査における被ばくの量です。

成人のCT検査における典型的吸収線量 (mGy)
検査部位 水晶体 甲状腺 乳腺 子宮 卵巣 精巣
頭部 50 1.9 0.03 * * *
胸部 0.14 2.3 21 0.06 0.08 *
腹部 * 0.05 0.72 8 8 0.7
骨盤部 * * 0.03 26 23 1.7
(*:<0.005mGy)ICRP Pub.87より

なお、X-p検査においてはCT検査の1/10以下なので、X-p検査だけで身体に影響を及ぼすような事はありません。